調査研究等

公表の目的と概要

公表の目的

建築工事の積算に利用される単価情報としては、材料単価、労務単価および材工共の複合単価がありますが、これらの具体的なアイテムの価格水準や推移を体系的かつ長期的に整理した資料はありませんでした。そこで当研究所の自主研究事業として、これに該当するものをできるだけ過去に遡って整理しました。この資料が建築の生産コストの変動要因の把握や研究の一助になれば幸いです。また、これらの建築コストの経年変化に関する研究文献等も合わせて紹介致します。

※本ページは2015年12月末で更新を終了しております。2010年1月から現時点までの経年変化の情報についてはこちらです。

資料の概要

本資料は、この目的に基づき建築工事費を構成する代表的なアイテムについて物価資料に掲載された単価情報の推移を、全国9都市別に時系列グラフによって表現したもので、原則として1970年(昭和45年)から2015年までの期間について掲載しています。 物価資料とは、主に(一財)経済調査会発行の「積算資料」「建築施工単価」および、(一財)建設物価調査会発行の「建設物価」「建築コスト情報」の4誌であり、それぞれ以下の単価情報を引用しています。 なお、本資料は(一財)経済調査会および(一財)建設物価調査会(以下「両調査会」とします)の了解を得て(一財)建築コスト管理システム研究所(以下「コスト研」という)の責任において公表するものです。

「積算資料」・「建設物価」 :
施工単価・材料単価および労務単価(1996(平成8)年まで)の全国9都市分を年1~4回入力してグラフを作成
「建築施工単価」・「建築コスト情報」 :
市場単価の全国9都市分を年4回入力してグラフを作成
全国9都市 :
東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、新潟、広島、高松、福岡
  • 書籍積算資料の表紙画像
  • 書籍建築施工単価の表紙画像
  • 書籍建設物価の表紙画像
  • 書籍建築コスト情報の表紙画像
<引用した出版物>

平成26年より改訂頻度を四半期毎としています。またあわせて、市場単価の2つを追加するとともに、材料単価と労務単価については、市場単価や施工単価での使用が想定されるものを中心に大幅に拡充しました。現在掲載している単価は、市場単価40、施工単価6、材料単価49、労務単価19です。

[参考]掲載アイテムのリスト(PDF158KB)

なお、「市場単価」と「施工単価」は、いわゆる材工共の複合単価にくくられるものですが、単価構成条件等に相違があるため別グループとしました。ただし、「市場単価」グラフの一部では長期間での経年変化をみるため、両者を合わせてプロットしています。
「市場単価」と「施工単価」の相違は以下の通りです。

市場単価 :
平成11年度から順次設定された公共建築工事の積算に用いる単価で、物価資料に掲載された「建築工事市場単価」による。
施工単価 :
調査会独自の調査条件による工事単価(参考に掲載している)

グラフを見る上での留意点

本資料の利用に際しては下記の点に留意していただくことが必要です。また、データの入力・処理等の作業については細心の注意を払いましたが、誤読・誤解・誤入力などがありましたら、予告無しに適時訂正致しますのでご了承下さい。

  • 施工単価と材料単価は、調査対象や調査基準等がたびたび変更されており、大きな価格変動があった時にはこれらの設定条件の確認が必要です。都市別グラフの後に添付した一覧表に設定条件を記載し、とくに大きな条件変更があったことによる影響が明確な場合にはグラフの中にコメントを書き込んであります。
  • 継続性をみるため、「市場単価」と「施工単価」を便宜上同じグラフに掲載していますが、単価構成条件が大きく相違している場合があり単純な比較ができません。そのためグラフには市場単価へ移行した年月に縦の線を入れております。
  • 労務単価も同様に、1997年(平成9年)以前は両調査会が調査し、公表していた単価であり、それ以後は国から公表された公共工事設計労務単価です。両者は調査や公表の方法が大きく異なっています。そのためグラフには公共工事設計労務単価が公表されるようになった年月に縦の線を入れています。
  • 全国で一つの単価のみ表示されている場合は、グラフ上では、1都市を代表して表示させているものがあります。
  • グラフや表に記載されている年月は、調査対象出版物の発行年月を示すもので、調査時期とは若干の差異があります。
  • 各グラフで都市別の価格が同一のために重なってどの都市のものか分かりにくくなっていることがあります。その場合、上側の色・線種を強調されて表示しています。その順番は上側から並べると次のとおりです。青破線>赤破線>黒破線>青実線>赤実線>黒実線。なお、分かりにくい箇所は必要に応じて図中で説明しています。
  • グラフは価格の時系列推移をわかりやすく表現するために、データプロット条件として年2ポイントないし4ポイントを基本として、各時点での調査時価格を折れ線グラフで単純に結んでいます(なお、労務単価は別方法)。この基本プロット条件に対してデータ欠落がある場合は、一部例外を除き、この折れ線を描いていません。ただし、一部のアイテムではどうしてもそのようなグラフ表現が難しいことから、例外的に欠落データを無視し、その前後の価格を結ぶ方法で折れ線を描きました。この例外とは、次のとおりです。
  • なお、労務単価については、1996年(平成8年)までは年2ポイントを基本条件として折れ線で結んでいますが、建設物価調査会データは一部欠落がある1986年から1990年までについては年1ポイント(10月)の情報によって折れ線を描きました。1997年(平成9年)以降の「公共工事設計労務単価」については、年1ポイント(毎年4月から適用される単価)の情報によって折れ線グラフを描きました。
    • 労務単価における1986年~1990年の各4月の建設物価調査会の情報の欠落部分(この場合、各年10月の情報だけを使い、折れ線で結んでいます。)
    • 労務単価における1996年10月の高松の経済調査会の情報の欠落部分(この場合、前後の年の4月の情報を使い、直線で結んでいます。)

掲載単価について

国の積算基準である「公共建築工事標準単価積算基準」では、単価および価格の算定については次の4つによるものとされています。このホームページにおける各単価は赤太字で示す概念に相当するものです。

  • (1)材料価格等
  • (2)複合単価
    • イ、材料単価
    • ロ、労務単価
    • ハ、機械器具費
    • ニ、仮設材費
  • (3)市場単価
  • (4)上記以外の単価および価格施工単価はこの分類に含まれます。

また、グラフ中に単価呼称の英文字略号を用いていますが、その意味は次の通りです。

  • 市場単価(MUP):Market Unit Price
  • 施工単価(CPUP):Construction Process Unit Price
  • 材料単価(MUP):Material Unit Price
  • 労務単価(LR):Labor Rates
    • 公共工事設計労務単価(LRWPWE):Labor Rates of Wages for Public Works Estimate
    • 両調査会公表の労務単価(LRS):Labor Rates Surveyed